現在(いま)


時は流れる
刻(とき)をきざみながら


全ての人をのみこんで
全ての物ものみこんで


僕らものみこまれる
そして その中で生きてゆく


時間(とき)は永遠の産物ではない
今という刻(とき)に
まるでパラパラまんがのように
きざみつけられながら生きてゆく
僕らがいる


過去(きのう)のことは
きざみつけられたことを
思い起こすコト


未来(あした)のことは
想像するしかなくて
でも確かに歩みたくて−
だから 僕らは 考える
未来(あした)のことを 考える


現在(いま)を生きるしかない僕らは
過去(きのう)をなげいてもしかたがない
未来(あした)を想ってもしかたがない


ならば
現在(いま)を精一杯 生きよう
悔いの残らないように
後悔しなくてすむように


大きな時の流れの中で
現在(いま)を生きる僕ら


現在(いま)を大切にしながら
生きよう
いつでも 精一杯
生きよう

この詩はとても思い入れのある詩です。いつに書いたのかはすでに定かではありませんがいつのことからかとてもお気に入りの詩となっています。私の中にある時間に対する考えの一端がここに表れています。
死んだ後にどうなるのか、信じる所はいろいろあると思いますが、本当のことは生きている人間にはわかりません。
その中で最大限に有限の生ある人間として生きていく、ということはどういうことなのか。それを考えた結果、とでもいうのでしょうか。
この頃から詩のリズムに特に気を配るようになりました。もしよかったら一度声に出して読んでみてください。(2011.8)


これだけの時間が経っても好きだな、と思う詩というのは、あるものですね。
今でもこの詩は好きです。初期の頃の好きな詩ベスト3に入りますね。時間の捉え方をきれいに表せたのではないか、と思っています。「現在を精一杯 生きよう」という言葉に背中を押して貰って、前に進んでいきたいと思います。(2013.3)